西ノ島中学校では平成19年からふるさと教育の一環として、全校生徒で演劇活動を行っています。


1. ねらい
  ・表現活動に積極的に参加し、自己表現力を高める。
  ・ふるさとへの愛着を深め、ふるさとに誇りを持つ子供を育成する。
  ・豊かな人間性を培う。
    自ら律しつつ他人と共に協調し、他人を思いやる心や感動する心を育てる。


2. 期日
  令和元年9月7日(土) 13:30~15:30


3. 場所
  西ノ島町立中央公民館 ノアホール(浦郷)


4. 演目
 《西ノ島の宝》
  無動力船の時代、外海に出るためには大変な時間と労力が必要だった。船越の漁師たちは島の中央にある船引地峡を、船を引いて行き来していた。その距離約300m。
  大正2年、公共事業と言えば道路整備が精一杯のこの時代に、黒木村村長・中西松次郎は、提案書「船引地峡開削工事の実施について」を作り上げる。
  村始まって以来最大のプロジェクト。困難な現状を「島のさだめ」と言ってあきらめてしまうのか?今、私たちの世代でこの「島のさだめ」を変えて、子供たちを楽にしてやりたい。中西村長の思いは実現するのか?


 《あの日から、そして今日から》
  福島県出身の中学3年生のハルカは東日本大震災の時、津波で両親を亡くしていた。そのため亡き父の兄が住む東京に転校するが、転校先では福島原発の放射線を浴びた子としていじめられる。次の引っ越し先はもう一人の兄夫婦が住む西ノ島町。浦郷地区に住むことになった彼女は、夏休みに、誘われるまま伝統行事である精霊船作りに参加することに。
  しかし、両親との思い出を閉じ込め、気丈に振る舞っていた彼女にとって、亡くなった人との思い出をしのんだり、魂を送ろうとしたりすることには意味がなく、甘いと考える気持ちを同級生や指導者にぶつける。ハルカの閉ざされた心は開かれるのか・・・。


5. その他
  ・全校生徒38名を縦割りの2グループに分け、
   3年生がリーダーとなり全校生徒で取り組みます。
  ・脚本はすべて隠岐(西ノ島)の史実に基づいて、教員が書き下ろしたオリジナルです。
  ・生徒たちは総合的な学習の時間を使って、およそ2週間毎日練習に取り組みます。
  ・当日は、生徒や保護者だけでなく地域の方々も多数来場され、
   西ノ島町の風物詩の一つになっています。
  ・H30年度の入場者数は200名でした。